ヤジコヤデザイン|安曇野市・松本市を中心に活動する個人デザイン事務所

リハビリ専門職がお伝えする身体づくりのお役立ちブログ

ウォーキング初めの一歩
~まずは足もとのことを考える~

みなさん、こんにちは。
ヤジコヤデザインの矢島(代表)です。
ヤジコヤデザインではコーディングなどのデスクワークをしておりますが、実は理学療法士としてリハビリの仕事もやっております。
そんなリハビリ職の視点から、様々な身体のお悩みに役立つ情報をお伝えしていきます。

今回のテーマは、「ウォーキング(歩く)」です。
最近、健康や運動不足解消のためにウォーキングを始めた人も多いと思います。。
今回はこのウォーキングに関して、知っておきたいことをご紹介しようと思います。
これからウォーキングを始めようとしている方、もうすでにやっている方も是非ご覧ください。

足もとがそのウォーキングの良しあしを決めるといっても過言ではない

足部とよばれる足もとのメカニズム

”まずは足もとのことを考える”とタイトルでも言っていますが、どういうことかといいますと、足もとつまり足首から先について考えるということです。
それにはシューズについても含まれますので、そこらへんについても考えてみましょう。

足首から先のことを「足部」といいます。
そもそもその足部がなぜウォーキングにとって重要かといいますと、それは足部、その中でも足の裏だけが地面と接するからです。

つまり、地面の影響を直接受けるのが足部であるということです。
また、それが足部次第でその上にある膝や腰などへも影響するのです。

なんか足部って大事だなって気がしてきましたか?
それでは、足部が大事であるメカニズムについて説明していきます。

まずは足部の構造を見ていきましょう。

内側縦アーチ
いわゆる土踏まずの構造

これが、いわゆる土踏まずと呼ばれる場所の模式図です。
専門的に言うと、内側縦アーチと呼びます。
この足部を後ろから見ると…

後ろからの足部構造
後ろから見た足部の構造

土踏まずがしっかりとあって、上の図のように踵骨と呼ばれるかかとの骨(1番下の大きな骨)が垂直に近い形で立っているのが理想的な状態です。
踵骨の下にぶら下がっているように見える小さな骨たちは足の指の骨で踵骨の向こう側にあるものが下から見えている状態です。

この踵骨と内側縦アーチの動きは連動していて、内側縦アーチが潰れた状態、つまり扁平足だと踵骨は内側に倒れていて、内側縦アーチがしっかりと保たれていると踵骨は真っ直ぐに立ちます。

次にこれらの役割ですが、大きく2つあります。
主には内側縦アーチの機能ですが、一つは衝撃吸収、もう一つはバランス機能です。
衝撃吸収の機能では、内側縦アーチがバネのように低くなって元に戻ることで、衝撃を吸収します。
なので、扁平足だと、もうすでにアーチが低くなってしまっているので、バネのように低くなって衝撃を吸収して元に戻るということができません。

次にバランス機能ですが、実は内側縦アーチが高い時と低い時では、足部の硬さが変わってきます。
アーチが高い時は足部は硬い状態であり、低い時は柔らかい状態になります。
先程の図でもわかるように、足部は比較的小さめの骨がたくさん集まって作られています。
アーチが高く足部が硬い状態では、足部の骨たちが一体となって機能し、アーチが低く足部が柔らかい状態では、足部の骨たちが一体となってくれません。
足部の骨が一体となることで、足首周りの筋肉が足部をコントロールし、あらゆる地面に対して対応することができるのです。

足部の状態が悪いと膝や腰に影響しますよ

それではなぜ、足部の状態が悪いと膝や腰に悪影響なのでしょう。

まずは内側縦アーチの2大機能の一つである衝撃吸収機能が働かなくなることです。
実は歩行時には思ったよりも大きな衝撃を地面から受けてしまいます。

歩行時に足を地面に着いてぐっと体重を受けた時、体重の1.2~1.5倍の衝撃を受けます。
この衝撃をまずは足部が受けて、膝がまたその衝撃を吸収します。
そして減少された衝撃が腰まで伝わります。

つまり、足部で衝撃を吸収されなければ、すべては膝と腰に行ってしまうのです。
そりゃあ膝や腰を痛めそうですね。

そして、もう一つバランス機能がありましたね。
これも衝撃の話と似ています。

地面の状態によってまずは足部でバランスを取ります。
そのバランスをとってくれた足部と協力して膝と腰もバランスを取ります。
ここで、内側縦アーチがしっかりと形成されずにグラグラの足部がしっかりとバランスをとってくれなかったら、その負担は膝と腰に行ってしまいますよね。

足部と膝と腰は協力して衝撃を吸収し、バランスをとってくれています。
その一つである足部が十分に機能しなければ、残りの膝と腰の負担は増えてしまう。
足部って大事ですね。

足元を整えてGoodウォーキング!

それでは今度は大事な足部を鍛えてGoodウォーキングを目指します。
しっかりと衝撃の吸収ができ、バランスをとることもできる足を作りましょう!

アーチトレーニング

まずは内側縦アーチをしっかりと保つためのトレーニングです。ここでは2つ紹介します。

1つ目は足の指を使ったトレーニングです。
①立った状態で姿勢を良くします。
②軽く足の指の方に体重をかけて、両方の足の指で地面を掴むように力を入れます。
③10秒ほど力を入れて頑張り、元に戻します。
これを10回繰り返しましょう。
途中で足がつったり、キツくなったら回数を少なくして下さい。

アーチトレーニング正面
アーチトレーニング側面

2つ目はトレーニング用のゴムを用意します。スポーツショップで、1000〜2000円しないくらいで売ってます。
すぐに欲しい方は、下のバナーからでも購入可能です。

①ゴムに足先を通して反対側に引っ掛けます。
②足の裏を内側にひっくり返すようにゴムを引っ張ります。
③10回を1セットとして3〜5セット行いましょう。

うち返しトレーニング

股関節内外転トレーニング

さぁ、足部を鍛えてと言いましたが、足部だけで身体全部をコントロールするにはちょっと大変です。そこで協力してもらうのが、股関節です。特に内側と外側の筋肉です。

さっきトレーニング用のゴムを使ったので、ここでも使いましょう。

①ゴムの一方をテーブルやイスの脚など重たいものに結び付けます。
②もう一方を自分の足部あたりに引っ掛けます。
③立った状態でゴムを引っ掛けた脚を外に広げます。
この時に注意したいのが、つま先が外を向かないことです。
外を向いてしまうと狙っている筋肉とは少し違う筋肉が働きやすくなるので注意しましょう。
どうしてもつま先が外を向いてしまうという人は、かかとを外に向ける意識を持ってもらうとつま先が外を向きにくくなります。

股関節外転トレーニング

次はゴムを内側へ引っ張ります。
この時もつま先が外を向かないように注意しましょう。
どちらの運動もバランスをとるために何かにつかまれるようにしておくと安全です。

股関節内転トレーニング

でも、何もつかまらずにこの運動ができれば、ゴムを引っ掛けていない軸足のトレーニングにもなりますので、より効率よくトレーニングできます。
その際、イスなどが倒れないように気を付けましょう。

そうはいってもグッズに頼りたい!

トレーニングで足元を整えたら、今度は履物を整えましょう。
そこでお勧めなのが「インソール」です。
インソールを使えば、ご自分がお持ちのどの靴にも入れられるので便利ですね。

それでは、お勧めのインソールを3つほど紹介します。

インソールの紹介 その①
~TENTIAL INSOLE~

まずご紹介するのが、【TENTIAL】です。

このインソールの特徴は、主に2つあります。

1つ目は、立方骨を支えて足の裏の安定性を向上させる「キュボイド理論」。
通常インソールは内側縦アーチを支えることは当たり前に行われています。
足の裏には内側縦アーチだけでなく、外側縦アーチもあります。
このインソールでは立方骨を支えることで、外側の安定性を上げるだけでなく、足の指がしっかりと地面について、足の裏全体で地面を支えることができます。

2つ目は、衝撃吸収性と反発性のバランスです。
その素材の名前が「ポロン」。
かわいらしい名前ですが、機能はしっかりしてます。
まずは体重を受けた時の衝撃を吸収し、次に踏み出すための反発力で足全体を助けます。

つまり、疲れにくく歩きやすくするためのインソールです。
コンスタントに長い距離を歩きたい、という方にお勧めしたいインソールです。

有名アスリート300人以上愛用の高機能インソール【TENTIAL】

インソールの紹介 その②
~O脚・X脚インソール「リフリーラ」~

次にご紹介するのが、O脚・X脚インソール「リフリーラ」です。


これをお勧めする理由は、長州力さんがお勧めするからもありますが、それだけではありません。

一番の売りは、日本人の足の形状に合わせたというところです。
日本人は、親指が1番長く外反母趾になりやすいエジプト型が多いのに対し、欧米人は、人差し指が1番長く先の細い靴を履いていても外反母趾になりにくいギリシャ型が多いです。

そんな日本人の足によくみられる、日本人特有の幅広や外反母趾に着目し、O脚・X脚インソールを開発したそうです。

かかとへの衝撃吸収は当たり前で、膝への衝撃やブレも軽減させる効果があり、膝への負担軽減になっています。

そして、私がお勧めしたいのは商品のサイズの多さです。
インソールは大体 S・M・L みたいな感じで売っているものが多いですが、その場合、自分の靴に合わせるために自分でカットする必要があります。
みなさんも経験あるかと思いますが、ぴったりなサイズにするには、これがなかなか難しい。

しかい、この「リフリーラ」は靴を選ぶかのようなサイズバリエーションがあります。
カットすることなくすぐにお持ちの靴に入れて使うことができます。

膝に心配のある人やウォーキング初心者の方にお勧めしたいインソールです。

日本人の足の形状に合わせて研究開発されたO脚・X脚インソール

インソールの紹介 その③
~ドイツ製インソール「ペダック」~

最後にご紹介するのは、O脚用ドイツ製インソール「ぺダック」です。

これは結構有名ですね。
実際の写真なんかをみると、みなさんも「あ~見たことある」ってなると思います。

靴やインソールといえば、昔からドイツ製は有名です。
安心と信頼のドイツ・ペダック社製です。

表面は羊皮を使用しているので、高級感もあります。
踵だけのものもありますし、フルインソールもあります。
もちろん他のインソールと同様に衝撃吸収性があり、O脚用とX脚用とがあります。

ただ、こちらはスポーツシューズに入れるというよりは、仕事用の靴や普段履きの靴に入れるといった感じです。

仕事で外回りの多い方にお勧めしたいインソールです。

足の負担を軽減して疲労を予防するドイツ製インソール「ぺダック」

まとめ

今回の記事は、これからウォーキングを始めよう、またはすでにウォーキングを始めている方へ向けて、役だつ情報をお伝えしました。
足の仕組みを知って、そこを整え、足を助けるために股関節を鍛えたり、インソールも使ってみたりといった内容でした。
せっかく始めたウォーキングでどこかを痛めるのも残念なので、これを参考に元気にウォーキングを続けていってもらえたら嬉しいです。
無理せず、自分のペースで継続しましょう!

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