急に運動を始めたとき、再開したときに膝やふくらはぎが痛くなりませんか?
みなさん、こんにちは。
ヤジコヤデザインの矢島(代表)です。
ヤジコヤデザインではコーディングなどのデスクワークをしておりますが、実は理学療法士としてリハビリの仕事もやっております。
そんなリハビリ職の視点から、さまざまなカラダのお悩みに役立つ情報をお伝えしていきます。
さて、皆さんは急に運動を始めたときや、再開したときに膝やふくらはぎを痛めてしまうことってありませんか?
私はあります!
健康や体型維持、ダイエットのためにせっかく運動を続けていても、仕事が忙しくなってくるとどうしても運動ができなくなってしまう時期がありますよね。
やっと時間ができて、再開してみると次の日から膝やふくらはぎが痛くて、ちょっと大変(;~~)
そんな経験があります(理学療法士なのに)。
今回は、そんな痛みが起きてしまった後の対処方法などを私の経験も交えてお伝えしたいと思います。
前回までは体の仕組みとか解説が多かったかなと思いまして、今回はそう言った部分は少なめです。
痛みが起きてしまう場所と対処方法
私は軽いヨガ(体は依然として固いですが)とエアロバイクを体力維持のために週に3~4回ほどやっています。
ただ、時々やっぱり外で運動したくなるんですよね。
それで、久々にテニスの壁打ちをやったり、ランニングに出てしまうとついついやり過ぎてしまって、膝やふくらはぎに痛みが出てきてしまうなんてことがあります。
そのまま運動を続けてしまうとさらにケガをしたり、運動自体が嫌になったりします。
なので皆さんには私が実際に行っている対処法をご紹介したいと思います。
急な運動でよく痛みが出る膝の場所とその対処方法
先ほど「ついついやり過ぎてしまって」と書きましたが、まさに痛みの原因はそれなんです。
以前のような運動量がこなせるんじゃないかと思ってしまったり、夢中になったりしてついやり過ぎてしまいます。
このやりすぎを“オーバーユース”って言います。
これによって詳しくどこが痛むのかを先に知りたい方はこちら。
さて、やり過ぎて膝が痛くなるとき、よく痛くなるのが、膝の前がわ。
膝小僧です。
私の場合は膝のお皿が痛くなります。
そんな時に役立っているのが、サポーターです。
「なんだサポーターか、当たり前じゃん」って思う方もいるかと思いますが、問題はこの症状にどんなサポーターが良いかですね。
私がよく使っているのがZAMSTさんのサポーター。
しかも大きなけがでもないので、すっと履けるスリーブタイプ
これは何年も前に買ったものなので、現在は売ってないかもしれません。
今ZAMSTさんで販売しているスリーブタイプの膝サポーターは下のタイプ↓
私のものよりはちょっと長いですが、全然大げさなサポーターじゃないので、気軽に使えます。
なんなら仕事とか家事の間にも使えますよ。
痛みが起きているところが膝のお皿の周りなので、そのお皿を安定させてくれることが大切です。
なので、このメーカーのものでなくても、お皿の周りを安定させてくれるようにしてくれているものやお皿の動きを安定させてくれるとか書いてあるものを選んで使いましょう!
私の場合は、価格も高くないし、いつもうまく効いてくれているのでZAMSTを使っています。
ふくらはぎの痛む場所とその対処方法
これも主な原因はオーバーユース。
下腿三頭筋といういわゆるふくらはぎの筋肉が悲鳴を上げて痛みを発しています。
ちなみに、ふくらはぎの反対側のすねのあたりもオーバーユースで、痛みがでることがよくあります。
この症状をシンスプリントと言いますが、これについては今回は割愛いたします(いつか説明したいと思います)。
このふくらはぎの痛みを和らげつつ運動をさせてくれるのが、やっぱりサポーター。
これもスリーブタイプ(下の写真は実際使っているもの)。
ちなみにZAMSTさんのふくらはぎ用サポーターはこちら。
薄型なので、こっちの方が気にならないかも。
私の場合は、これを履くだけでだいぶ走りやすくなります。
これだけだと何となく妙な格好になるなって思われる方は、この上からスポーツレギンスやスポーツ用のロングタイツを履くことをお勧めしますよ。
塗り薬や湿布薬は冷たいのが良いの?あったかいのが良いの?
さらに運動した後のケアとして塗り薬を塗っておくこともお勧めします。
私の場合は、運動後にこれを塗っておいて、次の日の痛みがだいぶ軽減されます。
なんか痛いなぁって時は、大体塗るのを忘れていたりしてました。
ところで、湿布はどうなの?って思う方もいるでしょう。
湿布は剥がれたり、特に膝は曲げ伸ばしをする場所なので多少なりとも気になるので、私はあんまり使ってません。
あと話はそれますが、病院に勤めていた時によく聞かれたのが、「湿布って温めるものと冷やすもののどちらがいいんですか?」という質問です。
私は「ヒヤッとする方でいいと思いますよ」って答えていました。
なぜなら温める湿布は湿布自体が暖かくて患部を温めているわけではなくて、そのシップの成分が患部を暖かくなるようにしていて、人によっては刺激によってかぶれやすいと言われているからです。
また、ヒヤッとする成分が痛みを緩和する役割も担っています。
塗り薬もそうですが、今回の場合はヒヤッとするやつがいいと思います。
慢性的な痛みであれば、温めた方が良いのですが、お風呂やレンジで温める湯たんぽ的なもの(米ぬかや小豆でできているもの)で温めるのをおススメします。
自分でできる簡単マッサージ
自分でできる簡単なマッサージがあります。
しかも、マッサージってほどのものでもなく手軽で簡単です。
その名も「パテラモビライゼーション」!
膝のお皿を英語で“patella(パテラ)”と言います。
モビライゼーションは関節のマッサージのようなものです。
やり方は簡単👍
下の写真のように膝を伸ばした状態で完全に脱力します。
ベッドや床、ソファの上がやりやすいでしょう。
次に自分のお皿を探します。
完全に脱力した状態でお皿に触ってみると上下左右にグラグラな状態であることが分かります。
もしお皿が動かない時は力が抜けていない状態です。
ゆっくりと深呼吸をして、しっかりと脱力しましょう。
お皿の位置が分かったら、左右の手の親指をお皿の上下に当てて、お皿を上下に押し出すように動かします。
これを繰り返すだけ。
結構気持ち良くないですか?
特に何分やってないといけないということもないので、暇を見つけたらやる、ぐらいの感覚で気軽に続けましょう。
いったい何が痛みを発しているのでしょう
膝の痛みを発しているのは?
膝の痛みと言えば、高齢者なイメージもありますが、スポーツなどでもしょっちゅう起こる痛みの一つです。
しかも今回の私のように膝前方の痛みが多いと言われています。
それでは詳しくどこが痛むのか、と言いますとお皿の裏側とお皿が接している大腿骨の部分やその周りが痛むんです。
その場所を膝蓋大腿関節と言います。
先ほどマッサージで触ってもらったときに分かったと思うんですが、意外とお皿って不安定なんですよね。
それをサポーターがお皿の動きを安定させてくれます。
そのお皿を安定させてあげることでストレスが減って痛みの軽減が図れるという仕組みです。
ふくらはぎの痛みを発しているのは?
ふくらはぎ痛は、下腿三頭筋と呼ばれる筋肉が使い過ぎで痛みを発していたのが今回の原因。
上の図の腓腹筋内側頭・外側頭、ヒラメ筋を合わせて下腿三頭筋と呼びます。
この筋肉は、ランニングの推進力を生むのに大事な筋肉ですし、踏ん張った時にも非常に大きな力を発揮します。
そこをサポーターで圧迫してあげると筋肉が使いやすくなって、血流も促せるため、痛みも軽減します。
しかも、動きやすくもなりますよ。
まとめ
皆さんどうでした?
急に運動を始めて(再開して)同じような症状が出た人は試してみてもいいかなと思います。
運動をするときの肝となる膝とふくらはぎは使すぎ(オーバーユース)によって痛みを生じやすいところです。
しかし、痛みが出てからすぐにサポーターや塗り薬、湿布、マッサージで対応することで、回復を早めて運動が嫌にならずにすみます。
痛みが再発しやすい人は、予防的にサポーターを使うのもありですよ。
痛みとうまく付き合って、趣味やダイエットのための運動を継続していくことが大切ですね。
参考文献・サイト:
1)皆川 洋至 : オーバーユースに伴う膝前方の痛み“anterior knee pain”―(1):骨の 過労性障害, 臨床整形外科 49巻5号 (2014年5月)
2)池田浩ら: 下腿・足関節・足部のスポーツ外傷・障害, Sportsmedicine 2010 NO.126
3)冷湿布と温湿布について – 一般社団法人 宮崎県薬剤師会
ウォーキング初めの一歩
~まずは足もとのことを考える~
みなさん、こんにちは。
ヤジコヤデザインの矢島(代表)です。
ヤジコヤデザインではコーディングなどのデスクワークをしておりますが、実は理学療法士としてリハビリの仕事もやっております。
そんなリハビリ職の視点から、様々な身体のお悩みに役立つ情報をお伝えしていきます。
今回のテーマは、「ウォーキング(歩く)」です。
最近、健康や運動不足解消のためにウォーキングを始めた人も多いと思います。。
今回はこのウォーキングに関して、知っておきたいことをご紹介しようと思います。
これからウォーキングを始めようとしている方、もうすでにやっている方も是非ご覧ください。
足もとがそのウォーキングの良しあしを決めるといっても過言ではない
足部とよばれる足もとのメカニズム
”まずは足もとのことを考える”とタイトルでも言っていますが、どういうことかといいますと、足もとつまり足首から先について考えるということです。
それにはシューズについても含まれますので、そこらへんについても考えてみましょう。
足首から先のことを「足部」といいます。
そもそもその足部がなぜウォーキングにとって重要かといいますと、それは足部、その中でも足の裏だけが地面と接するからです。
つまり、地面の影響を直接受けるのが足部であるということです。
また、それが足部次第でその上にある膝や腰などへも影響するのです。
なんか足部って大事だなって気がしてきましたか?
それでは、足部が大事であるメカニズムについて説明していきます。
まずは足部の構造を見ていきましょう。
これが、いわゆる土踏まずと呼ばれる場所の模式図です。
専門的に言うと、内側縦アーチと呼びます。
この足部を後ろから見ると…
土踏まずがしっかりとあって、上の図のように踵骨と呼ばれるかかとの骨(1番下の大きな骨)が垂直に近い形で立っているのが理想的な状態です。
踵骨の下にぶら下がっているように見える小さな骨たちは足の指の骨で踵骨の向こう側にあるものが下から見えている状態です。
この踵骨と内側縦アーチの動きは連動していて、内側縦アーチが潰れた状態、つまり扁平足だと踵骨は内側に倒れていて、内側縦アーチがしっかりと保たれていると踵骨は真っ直ぐに立ちます。
次にこれらの役割ですが、大きく2つあります。
主には内側縦アーチの機能ですが、一つは衝撃吸収、もう一つはバランス機能です。
衝撃吸収の機能では、内側縦アーチがバネのように低くなって元に戻ることで、衝撃を吸収します。
なので、扁平足だと、もうすでにアーチが低くなってしまっているので、バネのように低くなって衝撃を吸収して元に戻るということができません。
次にバランス機能ですが、実は内側縦アーチが高い時と低い時では、足部の硬さが変わってきます。
アーチが高い時は足部は硬い状態であり、低い時は柔らかい状態になります。
先程の図でもわかるように、足部は比較的小さめの骨がたくさん集まって作られています。
アーチが高く足部が硬い状態では、足部の骨たちが一体となって機能し、アーチが低く足部が柔らかい状態では、足部の骨たちが一体となってくれません。
足部の骨が一体となることで、足首周りの筋肉が足部をコントロールし、あらゆる地面に対して対応することができるのです。
足部の状態が悪いと膝や腰に影響しますよ
それではなぜ、足部の状態が悪いと膝や腰に悪影響なのでしょう。
まずは内側縦アーチの2大機能の一つである衝撃吸収機能が働かなくなることです。
実は歩行時には思ったよりも大きな衝撃を地面から受けてしまいます。
歩行時に足を地面に着いてぐっと体重を受けた時、体重の1.2~1.5倍の衝撃を受けます。
この衝撃をまずは足部が受けて、膝がまたその衝撃を吸収します。
そして減少された衝撃が腰まで伝わります。
つまり、足部で衝撃を吸収されなければ、すべては膝と腰に行ってしまうのです。
そりゃあ膝や腰を痛めそうですね。
そして、もう一つバランス機能がありましたね。
これも衝撃の話と似ています。
地面の状態によってまずは足部でバランスを取ります。
そのバランスをとってくれた足部と協力して膝と腰もバランスを取ります。
ここで、内側縦アーチがしっかりと形成されずにグラグラの足部がしっかりとバランスをとってくれなかったら、その負担は膝と腰に行ってしまいますよね。
足部と膝と腰は協力して衝撃を吸収し、バランスをとってくれています。
その一つである足部が十分に機能しなければ、残りの膝と腰の負担は増えてしまう。
足部って大事ですね。
足元を整えてGoodウォーキング!
それでは今度は大事な足部を鍛えてGoodウォーキングを目指します。
しっかりと衝撃の吸収ができ、バランスをとることもできる足を作りましょう!
アーチトレーニング
まずは内側縦アーチをしっかりと保つためのトレーニングです。ここでは2つ紹介します。
1つ目は足の指を使ったトレーニングです。
①立った状態で姿勢を良くします。
②軽く足の指の方に体重をかけて、両方の足の指で地面を掴むように力を入れます。
③10秒ほど力を入れて頑張り、元に戻します。
これを10回繰り返しましょう。
途中で足がつったり、キツくなったら回数を少なくして下さい。
2つ目はトレーニング用のゴムを用意します。スポーツショップで、1000〜2000円しないくらいで売ってます。
すぐに欲しい方は、下のバナーからでも購入可能です。
①ゴムに足先を通して反対側に引っ掛けます。
②足の裏を内側にひっくり返すようにゴムを引っ張ります。
③10回を1セットとして3〜5セット行いましょう。
股関節内外転トレーニング
さぁ、足部を鍛えてと言いましたが、足部だけで身体全部をコントロールするにはちょっと大変です。そこで協力してもらうのが、股関節です。特に内側と外側の筋肉です。
さっきトレーニング用のゴムを使ったので、ここでも使いましょう。
①ゴムの一方をテーブルやイスの脚など重たいものに結び付けます。
②もう一方を自分の足部あたりに引っ掛けます。
③立った状態でゴムを引っ掛けた脚を外に広げます。
この時に注意したいのが、つま先が外を向かないことです。
外を向いてしまうと狙っている筋肉とは少し違う筋肉が働きやすくなるので注意しましょう。
どうしてもつま先が外を向いてしまうという人は、かかとを外に向ける意識を持ってもらうとつま先が外を向きにくくなります。
次はゴムを内側へ引っ張ります。
この時もつま先が外を向かないように注意しましょう。
どちらの運動もバランスをとるために何かにつかまれるようにしておくと安全です。
でも、何もつかまらずにこの運動ができれば、ゴムを引っ掛けていない軸足のトレーニングにもなりますので、より効率よくトレーニングできます。
その際、イスなどが倒れないように気を付けましょう。
そうはいってもグッズに頼りたい!
トレーニングで足元を整えたら、今度は履物を整えましょう。
そこでお勧めなのが「インソール」です。
インソールを使えば、ご自分がお持ちのどの靴にも入れられるので便利ですね。
それでは、お勧めのインソールを3つほど紹介します。
インソールの紹介 その①
~TENTIAL INSOLE~
まずご紹介するのが、【TENTIAL】です。
このインソールの特徴は、主に2つあります。
1つ目は、立方骨を支えて足の裏の安定性を向上させる「キュボイド理論」。
通常インソールは内側縦アーチを支えることは当たり前に行われています。
足の裏には内側縦アーチだけでなく、外側縦アーチもあります。
このインソールでは立方骨を支えることで、外側の安定性を上げるだけでなく、足の指がしっかりと地面について、足の裏全体で地面を支えることができます。
2つ目は、衝撃吸収性と反発性のバランスです。
その素材の名前が「ポロン」。
かわいらしい名前ですが、機能はしっかりしてます。
まずは体重を受けた時の衝撃を吸収し、次に踏み出すための反発力で足全体を助けます。
つまり、疲れにくく歩きやすくするためのインソールです。
コンスタントに長い距離を歩きたい、という方にお勧めしたいインソールです。
有名アスリート300人以上愛用の高機能インソール【TENTIAL】
インソールの紹介 その②
~O脚・X脚インソール「リフリーラ」~
次にご紹介するのが、O脚・X脚インソール「リフリーラ」です。
これをお勧めする理由は、長州力さんがお勧めするからもありますが、それだけではありません。
一番の売りは、日本人の足の形状に合わせたというところです。
日本人は、親指が1番長く外反母趾になりやすいエジプト型が多いのに対し、欧米人は、人差し指が1番長く先の細い靴を履いていても外反母趾になりにくいギリシャ型が多いです。
そんな日本人の足によくみられる、日本人特有の幅広や外反母趾に着目し、O脚・X脚インソールを開発したそうです。
かかとへの衝撃吸収は当たり前で、膝への衝撃やブレも軽減させる効果があり、膝への負担軽減になっています。
そして、私がお勧めしたいのは商品のサイズの多さです。
インソールは大体 S・M・L みたいな感じで売っているものが多いですが、その場合、自分の靴に合わせるために自分でカットする必要があります。
みなさんも経験あるかと思いますが、ぴったりなサイズにするには、これがなかなか難しい。
しかい、この「リフリーラ」は靴を選ぶかのようなサイズバリエーションがあります。
カットすることなくすぐにお持ちの靴に入れて使うことができます。
膝に心配のある人やウォーキング初心者の方にお勧めしたいインソールです。
日本人の足の形状に合わせて研究開発されたO脚・X脚インソール
インソールの紹介 その③
~ドイツ製インソール「ペダック」~
最後にご紹介するのは、O脚用ドイツ製インソール「ぺダック」です。
これは結構有名ですね。
実際の写真なんかをみると、みなさんも「あ~見たことある」ってなると思います。
靴やインソールといえば、昔からドイツ製は有名です。
安心と信頼のドイツ・ペダック社製です。
表面は羊皮を使用しているので、高級感もあります。
踵だけのものもありますし、フルインソールもあります。
もちろん他のインソールと同様に衝撃吸収性があり、O脚用とX脚用とがあります。
ただ、こちらはスポーツシューズに入れるというよりは、仕事用の靴や普段履きの靴に入れるといった感じです。
仕事で外回りの多い方にお勧めしたいインソールです。
足の負担を軽減して疲労を予防するドイツ製インソール「ぺダック」
まとめ
今回の記事は、これからウォーキングを始めよう、またはすでにウォーキングを始めている方へ向けて、役だつ情報をお伝えしました。
足の仕組みを知って、そこを整え、足を助けるために股関節を鍛えたり、インソールも使ってみたりといった内容でした。
せっかく始めたウォーキングでどこかを痛めるのも残念なので、これを参考に元気にウォーキングを続けていってもらえたら嬉しいです。
無理せず、自分のペースで継続しましょう!
腰痛改善はじめの一歩
~快適な椅子生活を手に入れるために~
みなさん、こんにちは。
ヤジコヤデザインの矢島(夫)です。
ヤジコヤデザインではコーディングなどのデスクワークをしておりますが、実は理学療法士としてリハビリの仕事もやっております。
そんなリハビリ職の視点から、様々な身体のお悩みに役立つ情報をお伝えしていきます。
今回のテーマは、多くの方が悩んでいる腰痛。
みなさんは、リモートや外出自粛で座っている時間が長くなったんじゃないでしょうか。
そんな時の身体のお悩みの一つが腰痛ですよね。
今回はこの腰痛を改善するためのヒントを紹介していこうと思います。
また、こんな人は早く病院に行った方がいいですよ、という症状も紹介していこうと思います。
そもそも座っている時間が長いとなぜ腰が痛くなるの?
そもそも腰ってどこのこと?
まずは、腰痛っていうからには腰の場所を知る必要があります。
それを知ることで、どこに原因があるのかを理解することができるんですよね。
さあ、それでは人の骨を後ろから見てみましょう。
この図でも腰ってあのへんだよねって言えますが、もうちょっとはっきりさせましょう。
そこで、背骨だけを取り出してみます。そして、見やすくするために横から見てみましょう。
背骨は、正しくは脊柱(せきちゅう)といいます。
脊柱は上の図のように頸椎(けいつい)、胸椎(きょうつい)、腰椎(ようつい)、仙骨(せんこつ)、尾骨(びこつ)で構成されます。
仙骨・尾骨は、仙椎・尾椎とも呼ばれ、骨盤の中にあります。
頸椎は7つ、胸椎は12個、腰椎は5つで構成されていて、字のとおり主に腰と呼ばれる範囲は腰椎のあたりです。
骨でいうところの腰はこの辺です。
では、今度は筋肉などの柔らかい組織で考えてみましょう。
背中の皮膚をぺろーんと剝がしてみると、初めのほうに出てくるのが下の図にある広背筋と腰背腱膜。
ここで、腰って言われるのは腰背腱膜のあたり。
もっと体の内部に入っていくと脊柱起立筋と呼ばれる脊柱に沿って走っている筋肉たちがあります。
ざっくり腰回りの筋肉などを紹介するとこんな感じです。
座っていることは楽なのに実は腰には負担になっている
それでは、なぜ座っているのに腰に負担がかかるのでしょうか。
まずは背骨にかかる負担について説明しましょう。
ベッドで横になっている状態、立っている状態、座っている状態の3つを比較すると、実は一番腰の骨に負担をかけているのは座っている状態なんです。
「え!立っている状態の方が負担じゃないの?」って思っちゃいますが、こんなデータがあります。
正しくは、骨にかかる負担ではなく、椎間板へかかる圧力を立位(立った状態)での圧力を100%として示したデータになります。
椎間板は、背骨と背骨の間にあるクッションのような役割を持つ組織です。
座った状態は、立った状態の40%も負担(圧力)が大きいんですね。
座って荷物を持つなんて最悪ですね。
では、どのような状態になるから負担になるのでしょうか。下の図を見てください。
よく、背骨はS字の状態が理想的な姿勢だって言われます。
そのとき、腰椎は前方に沿ったようなカーブを描いています。
この時、椎間板はもともとの形のままなので、かたよった圧などが加わらず、負担はありません。
しかし、上の図のように座ってしまうと腰椎のカーブが失われ、前側の椎間板に押しつぶすような圧が加わってしまいます。
また、後ろ側には引き延ばすようなストレスがかかってしまいます。
そんな負担が腰にはかかってしまいます。
じゃあ筋肉などにはどんな負担があるのでしょう。
簡単に言うと疲れと凝りです。
「ただ座っているだけなのに」と思うでしょう。
筋肉は、持続的に力が入っているとその部分が疲労します。
そりゃあたりまえですね。
つまり、いい姿勢で座っていようと腰の部分の筋肉が長時間頑張っていると疲労します。
じゃあ背中を丸めて座って、力を使わずにしていればいいのかというと、その状態だと腰の筋肉や腱膜はずっと引き延ばされた状態で、循環が悪くなり、凝りの原因となってしまいます。
こんな感じで、骨や椎間板、筋肉などへの負担が蓄積し、腰痛へと導かれてしまうのです。
ここで気を付けなければけないのが、しびれや強烈な痛みです。
これらの症状がある場合は脊柱に異常がある可能性が考えられますので、できるだけ病院に行きましょう。
椎間板ヘルニア、腰椎脊柱管狭窄症、腰椎すべり症など、腰椎やその周辺組織に問題があると、重度な場合は手術なんて話も出てきます。
もし、その辺の問題がなかったら、また改めてこの記事に戻ってきてくださいね。
腰の負担を軽くする仕組み
さぁ、ここからいよいよ改善へ向けての話です。
どうやって腰痛を改善していくか。
それは、今まで説明させてもらった負担を軽くすれば、腰痛を軽くできるという方法です。
負担を軽くするので、予防にも役立ちます。
まずは、負担を軽くする仕組みについて知っていきましょう。
座っていると腰椎の部分のカーブが失われて腰椎への負担がかかってしまうことは説明しましたね。
なので、そのカーブを保っていれば、腰椎への負担は減るわけです。
筋肉に関しては、腰の筋肉の頑張りを減らしてあげることと持続して背中を丸くして座らない事で負担は減らせます
どの負担も腰椎のカーブを保っていれば軽減できそうですね。
しかし、カーブを保つために腰の筋肉が頑張ってはしょうがないので、それを助けるものが必要ですね。
そこでまずは腰椎のカーブを保ってくれるクッションやイスを使用する事です。
座っているだけでその姿勢を保ってくれるので、楽ですね。
どんなクッションやイスがいいのかは、また機会を作って紹介します。
さて、ここでメインでお教えしたいのは、腰の筋肉の助けになってくれる筋肉についてです。
私は理学療法士もやっているので、体で解決する方法をお伝えしたいと思います。
では、どの筋肉が助けになってくれるのかというと、インナーマッスルと言われる筋肉です。
その中でも、今日具体的に取り上げるのは、腹横筋です。
あまり聞いたことのない筋肉だとは思いますが、簡単に働かす事はできます。
「このズボンのボタン止まるかなぁ」って時にお腹を凹ますと思いますが、その時にお腹を凹ませてウエストを絞るときにメインとなっている筋肉が腹横筋です。
腰にある腰背腱膜と繋がって、おなか周りをぐるっと覆っている筋肉です。
この筋肉が腰の筋肉の助けとなる仕組みを理解するには腹腔というものの存在を知る必要があります。
腹腔は下の図のように肋骨の下から骨盤にある空間で、いろんな臓器が入っています。
この腹腔がバルーンのような役割をして、上半身部分が倒れてくるのを防ぎます。
つまり、腰が曲がるのを防ぎます。
しっかりと腹腔が上半身を支えて腰椎のカーブを保っています。
でも、この腹腔は水風船のようなバルーンなので、重力によってポッコリお腹のように歪んでしまい上半身を支えてくれません。
そこで、この腹腔の形を保つように周りから支えてくれるのが腹横筋(薄いオレンジ色の部分)です。
これで上半身が落ちてこないように支えられるので、腰の筋肉を助けることができます。
腰痛改善!体幹トレーニング
トレーニングといってもまずは柔軟性(ストレッチ)が必要
じゃあ筋トレを始めましょうっていうのはよくありません。
まずは、しっかりと筋肉が強化されるよう整える必要があります。
その方法がストレッチです。
ストレッチによって、筋肉が柔らかくなると循環が良くなるので、疲労からの回復も良くなるし、筋肉の強化の効率も良くなります。
上の絵のように、うつぶせになって両手で上半身を起こします。
状態をできるだけそらし、足の甲は床に押し付けます。
しっかりと両腕を使って上半身を持ち上げましょう。
これで身体の前側をストレッチできます。
呼吸は止めずに、20秒程度がんばってみましょう。
四つ這いになって、息を吐きながら頭を下げて背中を丸めます。
その際、おなかを引き込みながら行いましょう。
次に息を吐きながら、頭を上げて背中をそらせます(見本は全然それてませんが)。
これをゆっくりと20回程度やってみましょう。
仰向けになって両腕を広げます。
右脚を曲げて左へと持っていき腰を左へひねります。
それと同時に視線は右に向けます。
この形で呼吸を止めないようにして20秒ほどがんばって、終わったら反対側も行います。
横になるスペースがない、手が痛くてこれはできないなんて方は
「仕事の合間に腰痛予防」
のところで紹介した運動を参考にして下さい。
インナーマッスルトレーニング(腹横筋)で体幹の基礎をつくる
次に腹横筋をトレーニングしていきましょう。
仰向けに寝て、両膝を立てましょう。
ゆっくりと息を吐きながらおなかを凹ませます。
凹ませたおなかをキープしたまま、できるだけ大きく呼吸を10回ほど行います。
息を吸っているときにおなかが緩んで膨らまないように気を付けましょう。
これを2~3セットやりましょう。
次は少しきつくなります。
両手をついて、両足を延ばして、両手と両足先だけで、体を支えます。
もし無理だなって方は、膝をついてもかまいません。
この状態で30秒キープします。
これを2回~3回行います。
慣れてきた10秒ずつ増やしていき、60秒くらいがんばってみましょう。
さらにきつくなります。
今度は、両前腕と両足先で身体を支えます。
まずは、この状態で30秒キープします。
無理な方は、膝をついてやりましょう。
さっきの運動と同じようになれてきたら10秒ずつ増やしてみてください。
さっきの運動ができるようになったら、この運動に挑戦してみて下さい。
さっきの運動のように前腕と両足先で身体を支えます。
その後できるだけ身体全体を前に押し出し、そして後ろに押し返します。
これを20往復ほど行います。
10秒程度の休憩を挟みながら2~3回やってみましょう。
仕事の合間に腰痛予防
ここで、仕事の合間にできるトレーニングも紹介します。
仕事の合間とは言っても、やっぱり座りっぱなしはよくないので、その場に立ってできるものにしましょう。
両足をそろえて立ちます。
両手を合わせて、真上に肘がしっかりと伸びるまで伸ばします。
その際、視線は少し上に向けましょう。
そのあと、両腕を開いて肘を曲げた状態で両方の指先は天井に向けておきます。
両前腕を正面で合わせて背中を丸めます。
背中を丸めると同時に、おなかを引き込みましょう。
右脚を上にして脚を組みます。
左手を右ひざの外側に当てて、ゆっくりと息を吐きながら体を右側にねじります。
息を吐ききったら身体を元に戻し、反対側を行います。
両足をそろえた状態で立ちます。
両手をおなかに当てて、息を吐きながらおなかを凹ませます。
凹ませたおなかをキープしたまま、できるだけ大きく呼吸を10回ほど行います。
息を吸っているときにおなかが緩んで膨らまないように気を付けましょう。
そうはいってもグッズに頼りたい!
腹横筋は自前のコルセット
先ほどこんな絵で、腹腔が上半身を支える仕組みの紹介をしましたね。
薄いオレンジ色の帯が腹横筋にあたり、腹腔の形をキープするのに役立っています。
何かに似てませんか?
コルセットに似てますね。
そうなんです。コルセットの役割を果たすのです。
つまり、腹横筋の弱い方はコルセットに頼ってしまうのも一つの手段です。
特にまだまだ痛みの続いている方や腰痛持ちでそろそろ痛みが出そうだなって時はコルセットを使ってみましょう。
でも、どんなコルセットを選んだ方がいいのかわからないこともありますね。
そこでおすすめのコルセットを紹介しますので、参考にしてみてください。
コルセットの紹介
~腰椎コシビシベルト~
今回紹介したいのが、【腰椎コシビシベルト】。
このコルセットの特徴は、何と言っても後ろにあるワイヤーです。
このワイヤーを引っ張ることによって、マジックテープで前を止めるだけでは得られないフィット感を得られます。
しかも、片手でワイヤを引っ張ってフィットさせることができて、簡単!
また、三次元立体製法で織られており蒸れにくい構造にもなっています。
しっかりとフィットしてさせてくれるので、腰痛が長引いている方や、繰り返している方、痛みの強め方にお勧めです。
多くの方が悩んでいる腰痛対策に!ベルトを巻いてワイヤーを引っ張るだけで絞められる簡単サポーター!!【腰椎コシビシベルト】
まとめ
今回の記事では、腰痛のの原因からお伝えして、腰痛改善に向けたトレーニングと腰痛改善に役立つコルセットの紹介をさせていただきました。
腰痛はしっかりと原因を知ってそれにアプローチすることで、うまく対処できる痛みです。
最終的には、腰痛に強い身体をつくることが大事です。
無理をせずに、少しずつ身体づくりをしていきましょう。